第4話

「酷い~。萌ちゃん怒られ損じゃん」


「最低ね。わざと処分させるなんて、ほんと意地が悪い」


「気にすることないわよ、川合さん」


「そうそう。あんなんに負けるな~」




周りに集まった社員が萌を囲い、小声でひそひそと話し出す。


性格の悪さが顔に滲み出てるよねとか、陰気臭いとか、やることマジで気持ち悪いとか、しねゴミとか、うざいんだよとか、私に対する非難を色々。


その声を聞きながら、“あぁ、またこれか~”と半ば諦めに似た気持ちを抱えながら、顔を隠すように背中を丸めた。

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