第78話

「や、やだ。ココから出してよ」


「無理。諦めて〜」


「出して!本気で!!」


「あ、あんまり騒がない方がいいよ〜。バラバラに売られたくないなら」




叫ぶ私にクスクス笑う少女。



とにかく逃げ出そうとベッドから起き上がり窓を開ける。


しかし、結構な高さ。


飛んだら間違いなく、ただで済まない。



ただ希望はあった。


外の景色を見るからにココはクゲ君が働くホストクラブが入った雑居ビル。




人通りもあるし、大声を出せば何とか助かるかも知れない。


そう思った瞬間、真下を歩くクゲ君を見つけた。

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