第71話
その日から何度かお店へ通った。
マキちゃんを探すって大義名分を掲げて堂々と、終わればいつもクゲ君とカラダを重ねた。
肝心のマキちゃんは探しても見つからないまま。
お店には来てるみたいだけど、私とは入れ違いになってしまい全然会えなかった。
それでもあまり気にしなかったのはクゲ君とのやり取りに夢中だった所為もある。
あまり飲まない私の席は半ば休憩所。
こっそりイチャイチャして、他の従業員とも仲良くなって、そういうのが楽しくて。
そして1ヶ月経った頃。
「ね、キリちゃん。このお酒美味しいんだよ。飲んでみて」
いつものようにお店に行ったらクゲ君にカクテルが入ったグラスを渡された。
飲んでみれば確かに美味しい。
リンゴっぽい味がする。
飲みやすくてスッキリ。
だからかな。
ハマッてハマッてバカみたいに飲んでしまい、気づいたら私はお店で寝てしまっていた。
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