第34話
◆直side.
「お帰んなさい、直さん」
ただいま、とだけ直が言えば、恐る恐る竜司が報告した。
「直さんが忘れて行った携帯にエリカさんから着信が数件入りました。」
「誰それ、」
直は差し出された携帯を受け取る。
女の名前なんて、母親とリーナと玲奈以外知らない。
「あの…直さんの…女です。勝手に携帯に入れた様で。」
チッ。直は思わず舌打ちすれば、竜司の肩がピクリと跳ねた。
「…面倒、あの人嫌い、」
「でしたら俺が方を付けますんで。」
任せてくれと言わんばかりに身をのりだす竜司を、直は手で制した。
「いや、良いよ。自分の蒔いた種だから、」
「おお!直さんも立派にそんなネタが言えるように!」
「ちゃんとつけてるから、蒔いてない、」
「くぅっ!直さん、最高です!」
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