第26話
◆玲奈side.
スローモーションだった。
頬を染めた神林くんが嬉しいときだと呟いて
綺麗な黄金色の瞳を殆んど伏せたのは分かった。
長い睫毛が隙間なく扇状に生えているのが分かり、綺麗だと感じた。
でもそれからだ。
温かくムニッと柔らかい感触を頬で受け止めたと気付いたのは
可愛らしいちゅっと云う音がしてややしてからの事。
「ありがとうの、ちゅ、」
蕩けそうな甘い笑顔で言い、アヒル口をつくった神林くんは
脳が溶けちゃうかと思う程可愛いけれど
理解した瞬間から、熱が全身から集まって顔に集中していた。
「れーなたゃん、りんごみたい、」
うふふと聞こえてきそうな嬉しそうな神林くんに不快感はないけれど
わざわざ言わないでよーー!
叫びたくなった。
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