第25話

「ああ重い、沢山ノート、重たいな、岸和田なんて、灰になれば良い、」


地味に怖いこと言っちゃったよー!


「はいになればい…字余り、」

指を折り出したから、片手が不安定になり



「れーなたん、」

舌が回らなかったのはさておき

ガサガサバラバラ落ちたノート。



こんな事なら持ってやれば良かった。



「ぶー、」

怠そうに腰を下ろし拾いだすと、高木さんが駆け寄る。


大丈夫?そう問うて拾い始めた高木さんに

直がガン見していた。


いやいや拾おうよ。



「あ、嬉しいときだ、」

直は閃いたと言わんばかりに表情を明るくした。



集まったノートを自分の手に載せた高木さんに


ありがとう、そう呟いて


高木さんの頬に唇を触れさせた。

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