第20話

◆直side.


「限界領域の眠い、」

「あら、じゃあどうぞ?」


保健室の主、児島先生は直にくすくす笑いながらベッドを指定する。


「ありがとうご、」


最後まで言うのが面倒になり、直はもぞもぞ寝姿勢を整えた。


「なにかしら、」


顔の横に手を着いた児島を真っ直ぐ見つめる直は問う。



「綺麗な顔ね。リツにそっくり。」


「すぅ、」


己の容姿に自信が有るばかりか、言い寄る男も絶えない児島。


興味を示さず睡眠を貪る直に苦笑し、デスクに戻った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る