第50話

抱き締めても祐希は起きない。




ちょっと心配だ。




もし、俺以外の誰かが……って考えても仕方がないか。




いつまで……こうやって祐希と一緒に過ごすことが出来るのかな?




祐希は、いつまで俺の傍にいてくれるんだろ……。




そう考えたら急に寂しくなった。




祐希も……いつかは健と付き合うかも知れない。




2人は両思いだし。




そう言えば、どうして健は告白しないのかな……?




ふと疑問を感じた。




俺がそう考えている間も祐希は全く起きる素振りもなく、眠り続けてて。




「おやすみ。祐希……」




複雑な気持ちでいっぱいになりながら、祐希の前髪をサラッと指で払ってそっと唇を落とした──。

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