第47話

「あ、王子~。2人っきりだからって祐希のこと襲っちゃダメだよ?」




「……え?」




「ま、王子がするわけないか。じゃあね!また学校で」




一方的に捲し立てて、芦田さんと健はリビングのドアを開けて一緒に出て行った。




一気に家の中が静かになる。




祐希と2人っきりで俺の家で過ごすのは久しぶりだ。




って、祐希は寝てるけど……。




先におばさんに連絡しておいた方がいいかな?




「祐希……起きなよ、祐希……」




一応、もう一度祐希の体を揺すって起こしてみる。




でも、やっぱり起きない。




疲れてたのかな?




「祐希……」




起こすのを諦めて、気持ち良さそうに眠る祐希の頭をそっと撫でる。




寝てるならこのまま、寝かせてあげた方がいいかも知れない。

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