第36話
健は俺にそう答えると、ため息を溢して指を鳴らし始めた。
尋常じゃない雰囲気に通りすぎる人がチラチラと遠目からこっちを覗き込む。
今日、祐希がいなくて良かった。
もし、この場に祐希がいたら確実に危ない目に会ってたかも知れない。
それにしても……さすがにこの人数だと勝ち目がないんじゃないかな?
「お前さえ潰せば……」
「潰せるなら潰してみろよ」
唸るような声を出す相手に健は拳を振り落とす。
振られた拳は相手の右頬に当たって、男は体をふらつかせて倒れ込んだ。
「痛っ……」
殴られた男は痛そうに顔を歪める。
「退屈させんじゃねぇよ。イワシ野郎が」
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