第34話

「別に。関わってねーし」




健はますます不機嫌そうに顔を歪めて、俺の手を払い除けた。




「それならいいけど……」



腑に落ちなかったけど……そのまま引き下がった。




いくら幼なじみでも、言いたくないことだってあると思うから。




けど……。



聞くまでもなかった。



直ぐに答えは導きだされたから。





「ひーやーまー君」




急に背後から健が呼ばれて、声がした方に振り返って唖然とした。




見るからに柄の悪そうな男が10人から15人くらい居て。




「……あ゙?何だテメェら」



名前を呼ばれた健はみるみる顔が険しくなる。





「探したよ。この間は俺たちの仲間を可愛いがってくれたみたいだね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る