第33話

「最近の健……変だね」




俺がそう言ったら、健は不機嫌そうに眉を潜めた。




「は?何が?」




「何か隠してるだろ?」




片眉を上げて俺を睨みながら歩く健に冷静に突っ込む。




「別に。ってか俺が何をしてようとテメェには関係ねぇし」




素っ気なく言い返して、健はそっぽを向いた。



歩くスピードが急速に速まる。




隠し事をしている時の健の癖。




やっぱり、何か隠してるんだ。




「健……!!」




俺は前を歩く健の腕を咄嗟に掴んだ。




「何だよ?うぜーな」




健は嫌そうに顔をしかめる。




健の言う通り、俺には関係ないと言えば関係ないのかも知れない。



けど……。




「何か変なことに関わってるなら止めなよ」




幼なじみとして心配だ。

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