第25話
「家出して、涼の傍に行っちゃうと思うなぁ……」
「……本気で?」
俯きかげんで寂しそうに言う祐希の言葉に驚きすぎて、時が止まったように感じた。
俄には信じがたい。
だってそれって…裏を反せば俺と離れたくないってことに繋がるから……。
「うん。涼と会えなくなっちゃったら私……」
でも、祐希は否定をせずに涙ぐむ。
そんな祐希を見て俺まで泣きそうになった。
それがただの幼なじみとしての気持ちだとしても全然いい。
泣きそうになるくらい思ってくれていることが純粋に嬉しくて。
「大丈夫。傍にいるから」
もう一度改めて決意した。
やっぱり、ここに1人で残るって──。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます