第12話

「……嫌だ」




俺は真剣に父さんにそう言った。




仕事の都合でどうしようもないことなのは解ってる。




けど……。




祐希と健の傍から離れてしまうのは、嫌で嫌で仕方がなかった。




15年間、毎日のように2人と一緒に過ごしてきたのに……。




急に2人が居ない生活を過ごせと言われても、想像出来ないし考えられない。




それに俺が北海道に行ってしまったら祐希は健のものになってしまうんじゃないかと思うと怖かった。




健が祐希をどう思ってるのかは知らない。




けど、少なくとも祐希は健のことが好きで……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る