第3話

鞄を床に置いて、祐希が寝ているベットの空いているスペースに座った。




ギシッとベットが揺れても祐希は全く起きる素振りがない。




「起きなよ……」




そっと祐希の髪に指を伸ばして頭を撫でる。




祐希は…最近、ますます女の子らしくなって綺麗になった。




そんな祐希に俺はいつもドキドキしてる。




好きで好きで堪らなくて。




でも、鈍感な祐希は全く気付かない。




現に俺が毎朝のように祐希の部屋に来てることも気付いていないと思う。




「遅刻しちゃうよ?」




そう言ったら祐希はシャツの袖をキュッと握ってきた。




その姿が胸が締め付けられるくらい可愛くて……。




“ダメだ”って頭の中ではわかってるけど、こっそり唇を重ねてしまった。

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