第92話

「は、はい……!是非ッッ。」




裕也さんと一緒に食事だなんて素敵すぎるわよ……!




本当に夢みたい。




「よ、よしッ。じゃぁ行こうか。」




裕也さんはそう言って一気にコーヒーを飲み干した。




「あ、はいッ。」




私も一気にカフェラテを飲み干す。




裕也さんはそんな私に優しく笑って立ち上がった。




そのまま伝票をスッと取って歩き出す。




「あ、待って下さいッ。」




私も慌てて裕也さんの後を追い掛けた。




裕也さんは私を待たずにマスターに伝票を渡してお会計を済ませようとしてる。




私は慌ててお財布を取り出した。




「あ、里恵子ちゃん。いいから。」




裕也さんはニッコリ笑って首を横に振った。




「え?でも……。」




「女の子に出させるわけにはいかないよ。」

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