第93話

「そ、そんなわけには……!」




裕也さんの大人な対応にクラっと目眩がきつつ、私は慌ててカフェラテ代を手渡す。




裕也さんはそれを手で制止してそのままお会計を済ませてしまった。




「あ、ありがとうございます!」




私は頭を下げて裕也さんにお礼を言った。




「大袈裟だなー。これくらい奢らせてよ。デートするんだし。」




裕也さんはそう言って無邪気に笑って私の背中をポンポン叩く。




「え?デート?」




「デートだろ?」




「あ、はいッ!」




デートって言葉に胸が高鳴る。




裕也さんとデート……。




キャーッ!




嬉しすぎるわ……!




念願の初デート……!




嬉しくなった私は裕也さんの腕に自分の腕を絡ませてニッコリ笑った。

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