第84話

「祐希は……俺じゃなくて健が好きだと思うから……。」




「は?樋山君?」




「だから……簡単には言えない……怖いんだ……。もう、祐希の隣にいれなくなりそうで……。」




バカね。




祐希が好きなのは篠田君なのに。




「あなた告白しなさいよ。祐希に。」




「したよ。5歳の頃。それに、好きな子から告白の返事を貰えるの待ってるって祐希に伝えた。」




5歳の頃って……。




「バカね。5歳の頃の告白なんて普通覚えてないわよ?だから他に好きな女がいるなんて祐希が勘違いするのよ。」




ため息が出るわ。




「え?祐希そんな勘違いしてるの?」




「えぇ。完璧にね?」




篠田君は目を見開いて驚いてる。




驚くのはこっちよ。

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