第80話
さ・て・と……。
祐希と裕也さんがいなくなった今、私と篠田君は2人っきり。
ここはやっぱり、聞きたいことを聞かなきゃね?
私は篠田君に振り返ってニッコリ笑った。
「少し、話せるかしら?」
「え?俺と?」
「そうよ。他に誰がいるの?」
驚いたように目を見開く篠田君に私は表情を崩さないまま、冷たく言い放った。
「いいけど……」
篠田君は怪訝な表情を浮かべてる。
「そう。それなら場所を移して話しましょう。」
私は篠田君にそう言ってそそくさと歩き始めた。
この辺でゆっくり話せる所といえば近くに公園があったはず。
私はそのまま振り返りもせずに公園に歩いて行った。
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