第79話
「頭痛?本当か祐希ッッ?」
裕也さんは私にチラっと視線を向けた後、祐希に視線を移した。
「あ、うん。そうなのッッ。」
祐希も慌てて私の言った言葉に便乗して頷いた。
「それは大変だ……。祐希ッッ。帰るぞ。」
裕也さんは私の手をほどくと祐希の肩を抱いて家に向かって歩みを進めた。
「ちょっとお兄ちゃんッッ。」
祐希は裕也さんから離れようと暴れているけど、裕也さんは祐希の肩をガシッと掴んで離さない。
「寝てなきゃダメだッッ。」
祐希の抵抗も虚しく裕也さんは家のドアを開ける。
「涼……ありがとう。里恵子ちゃん……またな……」
裕也さんは笑顔で私たちに手を振ると祐希を家に押し込めて家のドアを閉めた。
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