第72話

「そうよね……。」




気になって仕方がないのなら、それは好きってことに繋がるもの。




頷きながらニッコリ笑った私に中山は満足そうに頷いた後、伝票を持ち上げて苦笑いを浮かべた。




「それよりさ…………ここのお会計どうする?」




そう言って肩を落として項垂れてる。




あ、代金………。




みんな……払うの忘れて帰ったものね。




私はソファから立ち上がって中山にふんわり笑った。




「中山君。ごちそうさま。」




手をひらひらと振ってそのまま歩き出す。




取り合えず祐希の家に行ってみようかしら?




そう思いながら。




中山が後ろで何か叫んでいたけどシカトして私はお店を後にした。

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