第61話

「いいよ?好きに呼んでくれれば。」




「じゃぁ、祐希ちゃんにしよーっと。」




中山はご機嫌でウェートレスさんが持ってきたジュースを受けとった。




篠田君はそんな2人のやりとりを頬杖をついたまま、表情1つ変えずに見てる。




「おっとー?!祐希と中山君が急接近中??」




美雪が楽しそうにニャけながら煽り始めた。




美雪………やるじゃない。




もっと煽りなさい。




思わず笑みが溢れそうになるのを手で押さえて我慢した。




「マジ?俺たち急接近中?」




中山もニャけながら美雪の冗談にのってる。




「え?接近なんて………ッッ」




祐希は手を大袈裟に振って否定してるけど、顔が赤くなっててイイ感じにリアリティーが溢れてる。




そんな3人のやりとりを見ていた篠田君は相変わらず表情は変えないまま、人指し指でテーブルをトントン叩いてる。




つまらなさそうに。

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