第42話

「何やってんのよ。あなたは。」




ため息が出る。




篠田君はてっきり祐希が好きだと思っていたのに。




「まぁ、付き合ってくうちに好きになってくれるんじゃない?」




キリキリとしてくるこめかみを押さえながら祐希に言った。




とにかく付き合えたのなら……




「付き合ってない……」




祐希がぼそっと言った一言に私は凍りついた。




「あ、あなたね……バッカじゃないの?!」




いくら好きだからって……




自分を傷つけるようなことを……。




怒りで体が震えてくる。




声が押さえることが出来ずに思わず叫んだ。




「……え……だって……」




「だってじゃないわよ!!付き合ってもいない他の女が好きな男と何してんのよッッ!!!!」




私は一気に捲し立てて肩で息をした。




祐希は目に涙を浮かべてる。

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