「そう？里恵子は常に楽しいわよ？」

そう言って笑ってみせたけれど、あながち嘘じゃない。

裕也さんのことだけじゃなく、祐希と同じクラスになって仲良くなってから学校が凄く楽しくなった。

裏表のない純粋な祐希と一緒にいると心が和む。

それまで人をあまり信じることが出来なかった私にとって祐希は空から降りて来た天使のように思えた。

どうして祐希を信用出来たのか理由は分からない。

ただ、その無邪気な笑顔に裏表なんてない。ってそう思えた。

「いつもよりさらに楽しそうだよ？もしかして、噂の彼と何かあったの？」

祐希はさらに笑みを深めて楽しそうな顔をする。

この子の笑顔は本当に好き。

私だとこんなに純粋な笑顔が出来ないもの。

「何も。でも、想うだけでも楽しくなるの。いつか会えそうな気がしてね。」

裕也さんのことを想うと自然と笑みが溢れる。

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