第2話

わりと顔が整っていて、運動神経がずば抜けてイイ雅史はまぁまぁモテる。



でも、本人は女の子に全く興味がなし。



いや、正しくは“恋愛”に興味がない。



女の子を寄せ付けない雅史がこうして私の家にほぼ毎日遊びに来ているのは、私が彼の幼なじみだから。



ただ、それだけ。




「雅史……寝るなら自分の家に帰りなよ」




私は今にも夢の世界に足を踏み入れそうになっている雅史の体を一生懸命揺すった。



ここで寝られちゃうと私が眠れない。



もう23時だし私もそろそろ眠くなってきた。



早く寝たいんだけど……。




「んー。眠い」




雅史はお構い無しに、さらに深く眠りにつこうとしてる。




どうやら今日も私の家に泊まるらしい。




「しようがないなぁー」




全然迷惑だなんて思っていないくせに呆れたようにため息をついてみた。



雅史はいつもの如く目を瞑って眠ってる。



私も電気を消して雅史の隣に体を滑らせた。




昔から雅史は私の家に来ては頻繁に泊まっていく。



帰るのめんどくせー。とか言って。




「亜衣…寝た…?」




そして、中学生くらいからかな?




眠っているふりをする私に、雅史がイタズラをするようになったのは。

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