第27話

あやのことだから、酔ってる時にそう言う話になって忘れてるとかじゃないの?」


「それはないって。泥酔してても記憶はある方だし」


「じゃあ、あやの前ではわざと友達ってことにしておきたいのかもね」


「どうしてよ?」


「だって友達ならちょっとした喧嘩で縁が切れたりしないじゃない?続けようと思ったら半永久的って言うか」


「うん…」


きょうちゃんって昔からあやに執着がある感じだったしねぇ。手放したくない身としては、やっぱ考えるものがあるんでしょうよ」


「別に執着なんかしてないでしょ。彼女も居たし」


「それだって微妙よ。あやに彼氏が出来て、きょうちゃんに彼女が出来て、あやが別れて、きょうちゃんが別れて、の繰り返しだったじゃない」


「そうだっけ?」


「そうだよ。だから2人が付き合ったって話が出た時、皆がやっと収まるところに収まったねって言ってたんだから」




ぽかーんとする私にシバセンは真面目な顔付きのまま謎でも解き明かすように喋る。



そんな話、簡単には信じられない。


でも、実際そうなんだろうか。


私達はそこすら同じことを繰り返していたんだろうか。


傍で私ときょうちゃんの両方を見ていたシバセンが言うなら正しい気もする。

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