第14話

ほんと酔った勢いなんて言い訳。



お気に入りの下着を穿いてきてしまった時点で使えないし、枕の下にへだつ道具を準備して出てきた時点で確信犯。



偶然なんて言ってわざとだし、冗談なんて言って本気だし、触れば気持ち良いのは当たり前で、気持ち良ければ我慢できなくなるのも当然な流れ。



全部、わかってる。わかってるくせに私達は何度も同じことを繰り返している。



何とも思っていない顔を向けるくせに、帰る時に箱の中身を数えてしまうのは愛だろうか。



何とも思っていない顔を返すくせに、その個数が一度たりとも減っていたことがないのも愛だろうか。



わからない。



唯一つ言えるのは私達が友達ってことだけ。




あぁ、どうしてこうなっちゃったんだろう……。



そうは思うが今更どうこう言ったって仕方がない。


後の祭り。

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