第13話

こんなの健全じゃない。絶対に間違い。そう思うけど、もうどっぷりハマッてしまってる。



過ちでも犯してるようなそれが無性に情慾じょうよくを誘って止まらない。



お互い気持ち良さから永遠に抜け出せないまま。




「なー…、あや。どうしよっか」


「どうって…」


「ヤメた方がいい?」


 


どうしたいかなんて、そんなの聞かなくても分かってるくせに。



わざわざ言葉で確かめようとするなんて本当に卑怯な男だ。



どうせなら、その先すら曖昧にしてくれればいいのに。


 

そう思うけど、どうしてだかここだけは絶対に逃がしてくれない。


言わなきゃじわじわ責められる。


強請るまでずっと。





「し、て」


「何を?」


「それ、の続き…っ」


「あぁ、これね。そんなにして欲しいの?」




そう言うや否や、体制を変えられて本気で攻められる。



楽しそうにクスクス笑いながら、そのくせずっと我慢してたとしか思えないくらい容赦ようしゃなく。



最後の最後まで無遠慮にむさぼり食われてしまう。

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