第11話
「だから髪の毛。乾かせって」
お風呂から戻ってきた
反抗する気も起きず、じっとしてたら足の間に引き寄せられ、直ぐに温かい風が髪を撫でた。
指を通して、風を当てて、整えて、
「慣れてるね」
「そりゃ、何年も掛けて教え込まれたからね」
「誰に……?」
「さぁ…。誰だったかな」
探るようなことを聞いた私に
何だか笑顔がやけに穏やかだ。
妹かな?それとも元カノ?いったい、いつの?
割と最近だったり?
いつもと違う表情をする
そんな風に焦る権利なんて私には無いけど。
「はい。終わったよ」
「……ありがとう」
「じゃ、寝よっか」
モヤモヤした気持ちが止まらないが、それでも腕を引っ張られてベッドの中へ。
お世辞にも広いとは言えないベッドの中、されるがままにすっぽりと
いいのかな……。彼女でもないのにこんなことやってて。
そう思うが、葛藤しまくっている私とは違って、
することしちゃってる所為もあるんだろうけど、全くもって普通。
私はドキドキして、そしてモヤモヤもするのに。
いつも普通に抱き締めて、からかようにくすぐってきて、流れるように胸を触ってくる。
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