第3話
「真兄の言葉攻めからも堪えてみせる!」
「……は?」
真兄はあたしが叫ぶと嫌そうに顔をしかめた。
その渋い顔でさえワイルドでカッコイイ。
「やだっ!真兄カッコイイっ!」
胸キュンしすぎて堪えられなくなったあたしは、真兄の黒くて柔らかい髪の毛をグシャグシャに撫で回した。
「おわっ。ちょ、何すんだよ」
真兄ちゃんは眉を寄せてあたしを睨む。
でも、髪の毛が鳥の巣みたいになっていて睨まれても全然迫力がない。
「あははっ!真兄!ヒヨコ飼おうよ、ヒヨコ!」
「お前、いい加減にしろよ」
真兄はあたしに笑われてムカついたのか、参考書を床に投げ捨ててあたしに詰め寄ってきた。
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