第17話

俺の望みか……。



それは1つしかない。



「紗知……」



「紗知さんを生き返らせることですか?」



黒猫は淡々とそう言った。



そうだな。



君が生き返って



2人で仲良く過ごして



愛の言葉を囁いて。



それが望みだ。



この10年、後悔ばかりしてきた。



君に愛を伝えなかったこと。



「なぁ、黒猫…、未来って自分で変えれるもんなのか?」



変えれるなら変えたい。



君との未来を。



「えぇ。自分の選択でどうにでも」



黒猫は俺の考えていることが分かったのか、目を細めて深く頷いた。



「さぁ、望みを」



「俺の望みは……」

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