第16話

「それならここはドコだ?」



真っ白な世界で俺と黒猫しかいない。



「ここは夢の世界です」



「夢……?」



何をおとぎ話のようなことを。



いや、そう言えば黒猫も人間の言葉を話しているしな。



俺は夢を見ているのか?



「お前はいったい……」



「私は神の使いです」



「神の使い…?」



「助けて頂いたのでお礼をしたいと思ってあなたの夢に潜り込みました」



「お礼の為に潜り込んできたのか。律儀なやつだな」



「いえ。それで?あなたの望みは何ですか?」



「望み?」



「はい。あなたの望みを叶えてあげましょう」

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