第7話

でも、昭太は……。




「覚えてたんだ?ま、そういうことで」




嬉しそうに私の頭をぐしゃぐしゃに撫でてきた。



そんな昭太に顔が赤くなるくらいときめいて。



あの日からずっと同じ気持ちだったことが嬉しくて。




でも、やっぱり素直じゃないあたしは、




「えー。やだよ」




首を横に振ってしまった。




直ぐに後悔した。



素直になれずに同じことを繰り返したこと。




でも、勝負する必要なんてなかったんだ。




「わかった。その代わり俺と付き合って」




どのみち勝負はあたしの負けだったから。

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