第4話

ジャングルジムの上に登った昭太とあたし。




「おらぁ!!マリぃ!!行くぞー!」




昭太が大声で叫ぶ。



当時の昭太は腕白で、いつも何かにつけては叫んでて。




「うるさいよ。ショウ君……」




そんな昭太に顔をしかめて注意をするのがあたしの役割だった。




「マリ!この勝負に俺が勝ったら俺と付き合え!」




昭太は急に勝利の景品にあたしを指定してきた。



きっと昭太なりの不器用な告白だったんだと思う。




正直、凄く嬉しかった。



あたしも昭太が好きだったから。




でも、当時のあたしは素直に頷けなくて。




「えー。やだよ」




可愛げもなく断った。

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