第62話

それにしても、どうすっかなー。



取り敢えず難は過ぎ去ったけど、ここからが問題。



一体どういう経緯でカンナと俺が付き合うことになったのか、まるで分かんねぇし。



一昨日、何か話したっぽいこと言ってたけど、全然覚えてねぇ。



つか俺、一昨日は何をしてたっけ?



どんだけ思い出そうとしても記憶は真っ白。



綺麗さっぱり抜け落ちている。




まさか頭を打ったか何かで記憶喪失にでもなったか?



こいつにもナオにも聞きづれぇし、サナにでも聞いてみっか…って思いながら、視線をカンナからスマホの方に向ける。



そしたらナオが部屋の隅っこで、すんげぇ冷めた目で俺らを見てた。



何でだか全身ずぶ濡れ。



顔も死んでて、見た感じからしてホラー。

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