第60話
「……別にそこは忘れてねぇけど」
「本当に?何だかさっきから様子が変だし」
「そりゃ起き抜けに色んな話をされたら嫌でもそうなるだろ」
「えー。じゃあ、さっきまでのあれは、ただ寝ぼけてただけってこと?」
「あぁ」
何が“あぁ”だよ。
余計に話をややこしくさせてんな!と自分でも思ったけど、こればっかりは仕方がねぇ。
マジで自分が忘れてるだけって可能性だってあるし、何より否定して関係に溝が出来たら困る。
こいつと喧嘩して会わなくなると、つまんねぇ上に気まずいしな。
それこそ頭の中からそのことが離れなくてイライラして止まんねぇ。
だったら平和に解決させておきたい。
しかし、こういう時、姉貴に教え込まれた“取り敢えず一旦飲み込む”ってスキルが無差別に反応しまくってうざい。
今度、実家に帰って来たら覚えとけよ。あの元ヤン。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます