第43話

すぐそこにベッドがあるのに……。メチャクチャ求められてる感じがする。



もうダメ……。抑えられそうにない。




「ナオ…っ。声、我慢出来な……っ」



「うん。聞かせてやれば?」



「……や、だ」



「じゃ、やめる?」



「……っ。もう、や……っ。違うっ。意地悪っ、しないで……っ」




半泣きで訴える私にナオは愛しくて堪らないって顔で目を細める。



指先が唇をなぞって隙間から侵入してきた指が舌をサラリと撫でた。




「塞いでて欲しい?」



「……っ、んっ」



「……やらし」




ど、どっちが……。



言い返したくても口に指が入ってるせいで、くぐもった声しか出せない。



それをいいことにナオは余裕なく私を限界まで導いてくる。



意地悪なことをしておいて、可愛くてしょうがないって顔で抱き締めてくるナオが憎らしい。



でも、その反面凄く愛しい。



もう……。悔しいくらい好き……。

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