第42話

初っ端から唇を割って入ってきた舌に息ごと奪い尽くす勢いで口内を弄ばれ、そのまま押し倒されるように床に倒れ込む。



立て続けにベルトを外す音が耳に響いて、下着を足から抜き取られる感触に心臓がドキッと音を立てた。





「え、なっ、ま、待って……」



「待つの?自分が煽ったくせに?」



「でも、」



「……ムカつく。自分がどれだけ俺に欲しがられてるか、ちょっとは思い知ればいいよ」



「……ひゃっ、ぁっ……」




半ば押さえつけるように覆い被さられて、一気に奥まで貫かれた。



絶えず押し寄せてくる快感に息が乱れる。



“ムカつく”なんて言っておきながら重なる唇は溶けそうなくらい甘くて、余裕無さげに眉を寄せる表情に堪らなくカラダが疼く。

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