第34話
でも、こういう素直すぎるところも結構好きだったりする。
確かにカンナは子供っぽいと思うけど、そこが可愛いんだよ。
俺にとっては。
「オケー。バッチリ写メっといた」
そんな声が聞こえて振り返ったら、アヤトが靴を履き替えながら携帯片手にひらひらと手を振っていた。
「ちょっと!アヤトってば、また私を騙したでしょっ!?」
「いやー、カンちゃんが“ヤキモチ焼いてばっかりだとナオに嫌われるかも”って悩んでたから。実際、どういう目に合うか経験させた方が早いと思って」
軽い口調でそう言って、アヤトはニヤニヤ笑いながら去っていく。
続けざまに携帯が鳴って開いたらさっきのキスの写メと一緒にメールが届いてた。
“萌えるだけなのにな?”
……あいつ本気でカラスか何かに突っつき回されればいいのに。
ため息交じりに携帯を閉じる。
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