第13話ラグナロクその3

ロレーヌは楽しそうに笑うと、翼で自分を包んだ。そこに現れたのは、ヤナギとは違う、白と黒が6対になっているロレーヌが立っている。良く見ると瞳の色もオッドアイになっている。

その姿を見たとき、聖の軍勢も魔の軍勢反射的に動いた。

「無駄よ」

そう言うと、また指を鳴らした。すると、監獄島ごと見たことと無い場所に飛んでいた。

元の姿に戻っていたオロチは天使モードになるように念じた。

だが姿が代わることはなかった。

「私はそんなに甘くないわよ。堕天使である私とただの天使である貴方たちでは根本的に違うのよ」

そう言うと、また指を鳴らした。

すると聖、魔、両方の戦士たちは弾け飛んだ。

「〝アイツ〟の加護を受けている貴方たちでは、私に触れる事さえできないわ」

〝アイツ〟とは世界の中心の存在である。


ロレーヌが指を鳴らすたびに、世界が時間も場所もランダム飛んでいた。

パチン、ロレーヌの指をならすのをかき消すように何処からか、拍手の音が聞こえてきた。

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