第5話
和美のピンクメッシュの入った金色の髪がふわふわと揺れる。
眉間に皺を寄せている所為でグルグルに目の回りを囲ったアイラインが余計に際立つ。
眼力度がアップしてるし。
「ちょっと~。何? また泣かされた系? さっさと別れなってば。あんな女ったらし~」
そして続けざまにあたしの肩をガッチリと掴んでそう言ってきた。
「目真っ赤じゃん。大丈夫か?」
和美に便乗して、
2人とも高校に入ってから出来たあたしの友達だ。
優太は野球部で黒髪の短髪。
顔は……まぁ、普通?
体は野球少年って感じでガッチリしていて逞しいけど。
「ちょっと聞いてるー? さっさと別れて新しい男作りなって。 ほら、早く。 思いたったら即行動!」
ボケっと優太を見つめていたら和美に叫ばれた上に頭を叩かれた。
「痛ーい!和美ったら酷ーい!」
叩かれた頭を擦りながら和美を睨む。
そしたら鼻で笑われた。
「酷いのはあんたの男でしょ。 アイツにとってのあんたって、都合のいい女、どうでもいい女、聞き分けのいい女だよね。 ある意味いい女三カ条クリアじゃん」
……挙げ句に、今のあたしにとってキツイ言葉を放ってくる。
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