第28話
「好きなわりには彼女扱いしてくれないね」
「あー、まぁ、それは…、関係が変わったからって途端にデレデレするもアレだし」
「えー」
「付き合いも長いし、昔から知ってるだけに照れる。違う自分になるのが」
「別に引かないのに?」
「それは分かってるけど。何かな…。いきなり態度を変えたら変だろ」
真剣に“な?そうだろ”みたいな顔で見られたけど、そこは全力で首を横に振った。
いきなりでもいい。
変えて欲しい。
「でもなー」
「照れなくてもいいじゃない」
「そうは言っても。踏ん切りがつかない」
「もー」
「それにお前と2人で居ると、あの日のことを思い出して恥ずいんだよ」
「付き合った日のこと?」
「そうだ。焦って引きこもって告って泣いて、おまけに肝心なところを明日香に言わせたとか…。ダサすぎだろ」
ガックリと肩を落として恥ずかしそうに。蓮くんらしくもない。
まるで黒歴史でも話すような口振りで言われてちょっと笑ってしまう。
照れた顔をしちゃって可愛い。
そんな蓮くんが好きでしょうがないのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます