第11話

心配になって蓮くんのお母さんに様子を聞けば家で1日中、何をするでもなく寝込んでいるようだった。



何か考え込みながら、しょんぼりと。いつも明るい蓮くんらしくもなく。



それを聞いて我慢出来ずに蓮くんの家に様子を見に行った。


うざがられてもいいやと思って。



部屋のドアが開くまでの間、きっと怒るだろうな…って気持ちでいっぱいだった。出ていけと追い出されるのは百も承知。



だけど、出迎えてくれた蓮くんは私の予想とは違い、顔を合わすなり『ごめん』と謝ってきた。



繰り返し、何度も。元気なく。どうにもならない感情をぶつけるように。随分と弱りきった顔で。動揺していた私を抱き締めて『好きだ』とすがり付くように泣いた。

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