第81話
「あんた……やっぱり今日おかしいよ。いつもの智明じゃない」
智明はいつもこんなに強引じゃない。
もっと女々しくて、しつこくて、鬱陶しいくらい忠実で。
優しすぎる男だったはず。
それがどうしてこんなに強引で鬼畜な男に……。
「吹っ切れたんだよ」
智明は少し動けば唇が触れそうなくらい顔を近づけてきた。
さっきから無駄に顔が近い。
「……何が?」
「もう、遠慮すんのやめた」
そう言って智明は私の顔を両手で掴んできた。
「なに……?」
「さっちゃんさ……昔、忠実な犬みたいな男が好きって言っただろ?」
そ ん な こ と 言 っ た ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます