第79話

廊下を全力疾走で走る。




先生の怒鳴る声がチラって聞こえたけど気にしている余裕はない。




暫く廊下を走り抜けて、もう大丈夫だろうと私は体育倉庫の前で立ち止まって息をついた。




頭が酸素不足でクラクラする。




たっぷり酸素を吸い込んで、ため息をついた。




「疲れた……」



「捕まえた」



「えぇ?」




背後から体を包まれて、心臓が止まりそうなくらい驚いた。




どうやらすっかり油断をしていた私は捕まってしまったらしい。




サタン智明に。




やだやだやだ。負のオーラが出てる。




「こっちに来い」

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