第67話

「それってどっちを選択しても最終的な答えは一緒にならない?」



「ならないよ。俺と付き合うなら今から80年間は離してあげない」



「……じゃあ、このまま抱かれるわ」



「あ、このまま抱かれても80年間は解放してあげない」



「結局一緒じゃないの!」



「全然違うよ。ニュアンスが」




智明は私の髪に指を滑らせると意地悪な笑みを浮かべて私を見下ろしてきた。




何だかその意地悪な笑顔にちょっとドキドキしてしまう。




「選んで紗理奈。どっちを選んでも愛してあげるから」




そっと耳元に口を寄せて、そう囁いてくる智明。

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