第47話

タオルになりたい。



タオルめ!羨ましすぎる。




今日から香水代わりに洗剤と柔軟剤を体に塗れば……ってそうじゃなくて。




こんな場合はどう言えばいいのかな。




『そうかな』って流すべき?




それとも『そうでしょ』って賛同するべきかな?




唯でさえ、人付き合いは苦手で上手く言葉が出てこないのに、好きな相手とする会話なんて尚更どう返せばいいのか分からない。




タオルを凝視しながら心の中で返す言葉を一生懸命考える。




「どうした?考え事?」




言葉を発しない私に和田君は不思議そうな目を向けてきた。

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