第46話

暫く汗を拭っていた和田君は、タオルを顔にギュっと押し付けて動かなくなってしまった。



な、なに?どうかしたの?




「わ、和田君?」



「このタオルさ……」



「え?タオル?」



「このタオルすげーいい匂いがする」




和田君はタオルから顔を離すと、ニカっと笑った。




え、笑顔が眩しすぎる!



叫びたいような変な気分に陥る。




「え!?えぇーっと」



「洗剤か柔軟剤?俺、この匂い好きだ」




和田君はキラキラとした満面の笑みを浮かべてタオルをギュっと抱き締めた。




タオルを抱き締めてる?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る