寂しさと鍵と計算と

第35話

朝、憂鬱な1日の始まり。



って、実際は気持ちいいくらいの快晴だし、爽やかな朝だけど。




低血圧な私にとって朝は辛いとしか言いようがない。




ダルいな……。



憂鬱になりながら家のドアを開けた。




今日も鬱陶しいくらいハイテンションなんだろうなー。と思っていたのに今日はドアの前にいない。




珍しい。小学生の頃から毎朝一緒に登校してたけど、いなかったのは今日が初めてだ。




寝坊もしたことなかったし。



体調が悪いのなら電話の一本は即寄越してきそうだけど……。




ま、いいか。



今日は静かな朝が過ごせる。




そう思った私は、そのまま気にすることもなくドアを閉めて鍵を掛けた。




いつもと違って、静かな廊下を歩いていく。

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