キャプテンはクマさん

第13話

神様がいるならドSな王様タイプか女王様タイプだと思う。




だって、あり得ない。



どうして、よりにもよって……。





「なんであんたが隣の席なの?」




怒りで震えそうになる手をギュっと握り締めて智明を睨んだ。




「え?」




智明は何のこと?とでも言いたげに、首を傾げて不思議そうな顔で私を見てくる。




古ぼけた校舎の1年の教室内。



隣の席に平然と座ってニヤニヤ笑うこの男。




新たな生活のスタートなのに、出鼻を挫かれた気分だ。




小中高と、どうして今までコイツと毎回同じクラスなの?



しかも、今回は隣の席。




これ、腐れ縁じゃ済まないし。




「あんた。裏から手を回したでしょ?」




スッと目を細めて智明に疑いの眼差しを向ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る